2019.08.31(土)
- 供養
- 葬儀
岳参りって、なぁ~に?
「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と
伊勢音頭の一節から始めました今回のコラムは
『岳参り』についてです。
『岳参り』・・・『たけまいり』と読み『嶽参り』と書く場合もあります。
何をするかと簡単に言いますと
葬儀の後(後日の場合もあり)伊勢市朝熊町にあります
臨済宗南禅寺派 金剛證寺(こんごうしょうじ)奥の院へお参りし
塔婆を立ててくる(依頼してくる)
という伊勢鳥羽地域の昔からある風習です。
また、お参りする先は臨済宗南禅寺派のお寺ですが、お参りに行く方々の宗派は
多岐にわたり、仏式だけではなく、神式の方でも葬儀後にお参りにいきます。
なぜ、岳参りをするのか?
これは地域信仰の一つとして、亡くなった方の魂は朝熊山へ昇るとの考えから、
朝熊山の金剛證寺へ塔婆を立てて供養していったと思われます。
ちなみに、伊勢市御薗町にあるお寺の檀家さんは、葬儀のあと岳参りはせず、そこのお寺に金剛證寺のような塔婆を立てます。
ご住職に理由を聞いたところ、「以前はこの辺りの檀家さんも岳参りへ行ってはいたが、戦争中は男性が戦争に行って老人や女性、子供さんだけだったもので岳さんに登るのが難しかったから、うちのお寺に塔婆を立てるようにしたようだよ」と
おっしゃっていました。
冒頭に書いた、伊勢音頭の一節ですが、金剛證寺は伊勢神宮の鬼門(北東)にあり、守っているという考えから『朝熊かけねば片参り』となったようです。
今回は伊勢地方の風習『岳参り』について簡単ではありますが書いてみました。
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