2019.02.04(月)
- 供養
- 終活
- 葬儀
先出棺? 骨葬ってなぁ~に?
伊勢や松阪地区については、葬儀の前に出棺・火葬を行う風習があります。
流れで言うと、通夜を行なった翌日の葬儀の日の午前中に出棺・火葬を行い、お骨で葬儀を行うといった流れです。葬儀より先に出棺をするので先出棺(さきしゅっかん)などとも言っております。
(お骨で葬儀をするので骨葬(こつそう)とも言われます。
他の地域の多くは、通夜の翌日に葬儀をしてから出棺といった流れかと思います。
なぜ、この地域が先に出棺・火葬を行うのか?
これには、諸説あります。
ちなみに私が確認しているのは3点。
1つ目は、伊勢に関していえば、昔は伊勢神宮の領地『神領』(しんりょう)であり、早く火葬(お骨)にすることにより、神道で言われる『死の穢れをさける(遠ざける)』といった意味を持たせたという宗教的な説
2つ目は、伊勢は商人の町であり、先に出棺・火葬が済んでいれば葬儀の後に納骨や岳参りといった事までも出来、後日の商売(仕事)に差しさわりが少なくなるからといった現実的発想な説
最後の3点目、これに関して言えば地域的な事ではなく、全国の先出棺(骨葬)を行う地域で考えた場合の分析ですが・・・
昔、土葬から火葬へ切り替わる際に、葬儀の終着点をどこに設けたかによるようです。土葬の頃は葬儀をし、お墓まで行列を組みお墓に葬りました。
葬儀の後に火葬をする地域はお墓に向かう出棺を葬儀の終着点とし、
お墓に葬る(納骨)事を葬儀の終着点とした地域は先出棺をしお骨で葬儀を行い葬儀後の納骨という流れになったようです。
また、その両者がなぜ違うようになったかというのは、都市部と山間部や農業や漁業、商業がメインの産業・地形や気候といった様々な要因があるようです。
宗教的には葬儀の後に出棺・火葬を行うのが本来の形のようですが、そこは地域の風習に合わせている感じはします。
伊勢・松阪地域でも葬儀後の出棺・火葬を行うことは可能ですし、実際行ってはおります(先に火葬にすることが多いだけで)
喪主様のご希望があれば調整は可能です。
今回のコラムは、都会(東京や大阪)から来られた親戚の方が、不思議そうに、また少しお怒り気味に葬儀の前に火葬なんて聞いたことがない!
と言われることがあるので、なぜかという説明をのせてみました。
まぁ、偉そうに諸説といって上記の3点を挙げましたが、もしかしたら、本当の答えは別にあるかもしれないですね。
以上
先出棺? 骨葬ってなぁ~に?でした。
【 伊勢市・松阪市・明和町・玉城町・度会町のお葬式、家族葬のご相談は‟あいネット“ 】